英雄の歌と暁の平原 感想①
早速読了しました。
個人的に先ず思ったこととして、ストーリーの良し悪しというより
「この列伝のどの場面に心打たれましたか?(もしくは全く響かなかった、全然良いと思わなかった、でも◎)」
ということを話す英雄の歌と暁の平原読了感想会みたいなのを開いたらよりこの列伝を楽しめそうだなと思いました。
なんならむしろそれでこそ真価を発揮する列伝なのかもしれないとも思ったり。
まあこんなことを提言している身なので
早速自分はここに心打たれたという決定的なシーンとその理由について、個人的な感想を述べます。
※ここから下、スクリーンショットと軽くストーリーのネタバレ含みます。まだ列伝をご覧になっていない方は閲覧ご注意下さい(特に本日は公開日初日であるため)※
早速ですが、自分は
このシーンが突き刺さって抜けないです。きっと今後も。
今までテフレアとローランは口喧嘩のようなものばかりしていたのに、いよいよ肉体的な死ではなく本格的に魂と(ローランをローランたらしめていたもの)お別れをした後に、テフレアの素直な本心が漏れたという点でも勿論良かったのですが、
個人的にはこれはそれだけではなく、英雄から民へ、民から英雄へ、愛する人へ、愛する国やこれからの未来を生きる人たちへ、テフレアとローランだけじゃない、他の英雄達やその関係者達の今までの全ての感情が乗った「…………(←色々な感情)ありがとう。」なのではないかと感じたので、ここで涙腺ダムが決壊しました。
また、ここで私は、いずれ来る今まで特に関わってきた人達との別れの際に、自分が残される側になった時に、最終的に出てくるのはきっとこの言葉だろうなと思ったのもあります。
出会ってくれてありがとうも、仲良くしてくれてありがとうも、沢山時間を共有してくれてありがとうも、本当に、抽象化すればありがとうに帰結するのですが、自分としてはそこには幾千の思いを詰めています。
自分はローランみたく器用には生きられないので、最期にありがとうと言う人の数はかなり少なくなるでしょうね。
でもそれで良いと思っています。というかこの列伝を通して思えました。
例えばベルモントみたいに誰か一人の人を熱狂的に愛したでも、フェイロンのように国もその国の人も丸ごと愛したでも、なんでもいいんですよね。数で測れるものではないし究極対象が3次元の人間でなくてもその人が良ければ良いんじゃないかなとも思いました。
実際にプライベート的な意味で関わりなくてもありがとうと言いたい人もいますし。
このシーンは自分の中で人との、それ以外でも何かしらの別れの消化の仕方としてベストだったのと、多分こうやって別れを自分の中で消化して取り入れながら生きていかないと私は潰れるタイプだなとも思っているので。
私自身は本当に社会的に偉い立場でも存在に感謝される人間でもないし、中身スッカスカのスカポンタンですよ、過去の自分のままで今も生きていたならば、ですけど
まあ今も決して出来た人間ではないし聖人には程遠いですが、自分の中で影響を受けた人達の素晴らしさというか出会いの恵まれ具合には相当な自信があるので(結局からも周りの人たちが素晴らしいだけで、私自身はスカポンタンなことには変わりないんですけど)
結局周りの人の影響を受けていないと、仲良くしてくれていたり良くしてくれた人達がいなかったら私はスカポンタンなんですよ。私自身には何もないです。自分一人で頑張って生きてきたなんて言うつもりはないし、言えないです。
それは自分が誰よりも痛感していることです。
でも発想を変えれば、中身スッカスカのスカポンタンだったのが自分の感情を言語化出来るようになっていて、それを共有出来るようになった。
これも結局、人(モノでも作ったのは人だから、人としておきます)との関わりを通して得られたスキルなので、だから周りの人達の影響も自分は背負っているというか…それを日々取り入れて生きているので
逆に人に影響をもらっているのに、自分一人で死んだら自分に影響をくれた人達への侮辱だなと思ったんです。
決して私の生は誰に望まれているかも不明で正義でもなんでもなく。そこらへんに生えてる食えなければ映えもしない雑草のようなものですよ。あってもなくても変わらないもの。
でも今の自分を形作ってくれた人達の素晴らしさには圧倒的な自信があります。そのおかげで生きています。(特別な意味もないし、映えないし、社会的意義もクソもとにかくなんもないけど)
出会う人によってはこんなスカポンタンでもなんとか生きていけるもんだよって私自身が生きることで体現できますしね。それで誰かの自信になってくれたら担保になれればそれで良い。
だから、私はこんなスカポンタンに影響をくれた人達との本格的な別れはきっと一々何かやる気力を削がれるくらい悲しくなると思うけども、ちゃんとその方々がくれた影響は私に残っているわけで、つまり私の中ではその人が常に自分の中にいるから永遠に生きるということになるわけで
だから、お別れの時にはありがとうって言いたいです。というか私はそう言えるようにならないといけない人間な気がする。
このシーンを自分に置き換えても、ストーリー内で完結させたとしても、どれを取っても自分の中に重くのしかかるものだったので、私としてはここですね。
でもこれはいろんな人のご意見お考えが気になるところですね。結構バラけるような気がするので、読了感想会たるものがあるとしたらかなりエキサイトなものになりそう。
あ、ストーリーとしては伝えたいことが明瞭且つシンプルで(実はこれが凄く大事)凄く良かったと思います。
その点についてはまた別途述べます。
とりあえず今回は以上です!
このヘッダー画像、布教用素材として最高ですね!!
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