momomo1124’s blog

好きなものなどひたすら壁打ちしています。

進撃の巨人を観ています④

一旦自分の中での情報整理と個人的解釈です。

※ここから下、作品のネタバレ含みますので閲覧ご注意下さい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アニメのシーズン3まで視聴済、原作未読の現段階での個人的解釈です。

 

・進撃の作品内での「壁」←人為的なもの

凄く雑にまとめましたが、正直言って作品の設定だけで見れば巨人の襲来に備えて3段階の壁を作っている、だけで済みます。笑

ただ私はこの3段階の壁(外側からウォールマリア、ウォールローゼ、ウォールシーナ)の設定と壁っていう存在が面白いなと思っていて。

 

先ず、進撃の世界の中での壁っていうのは巨人が入って来れないようにする(まあ当然壊されたりよじ登られたり穴開けられたりするんですが、そこも人間の未知への見通しに穴があると考えると面白い)ものですが、

調査兵団の壁外調査を除き基本的には壁の外には出られないと言われているので、同時に外部からの情報や自由等を制限するものとしても機能しているのかなと思いました。

 

確かに壁の内側にいれば、少なくとも何も出来ず巨人に食べられるという状況のリスクは軽減出来ますよね。全く壁がない場所(巨人を遮るものがない状態)よりは。安全圏にいられると言った感じですかね。

ただ、必然的に外部からの情報は王ら(進撃の世界はおそらく王政制度であるため)の情報操作が行われてから一般市民はその情報を受け取ることになります。

まあ王次第では市民の命を守るために最適な行動を取ることもあると思いますが(ヒストリアがそれかな)、基本的には情報操作する側は王族側の保身だけを考えていると取っていいでしょうね。

 

そう考えると巨人の襲来って脅威ってだけではなく人間の備えと見通しの甘さを炙り出すものって考えも出来ますかね?考え過ぎかな笑

 

あとなぜ壁が人為的なものだと言ったのかというと、確かに人間が巨人の襲来に備えて作ったものなのでそりゃ人為的なものでしょっていう話なんですが笑、

もう少し踏み込むと、戦争はあらゆる人為的な壁、つまり差別や階級制度や優生思想、人と人との考えの相違等、これらの人為的な行為を経て発生するものの象徴とも捉えられるような印象を受けましたね。

あとは壁の高さや数段階に分けられていることを考えると階級制度は簡単に超えられなかったり一元的な壁ではないということも示唆しているんじゃないかなと。

 

なので、壁は誰にでも存在するものということを受け止めた上で自分はどうするのかを考え続けろ、ということなのかなと受け取りました。

諦めて黙って王に従えとは言われてない…気はしましたが。

 

また、巨人化したエレンが岩を運んだり硬質化して壁の穴を塞いだりしているので、敵であるはずの巨人に守られているのも巨人に対する見方も角度を変えれば様々であるし皮肉でもあるっていうのも面白いですね。

ただ壁内で女型の巨人と戦って犠牲を出しているのにエレンはそのことについてさほど心を痛めていなかったのも気になりますが…(いかにエレンの視野が狭いか、感情のまま突っ走ってしまうかがよく現れていたと思います)

エレンはこのまま人類を守るある意味異質な巨人になるのか、或いは全ての破壊をもたらす巨人になるのか…どうなるんでしょ。

 

それはさておき、あとは3段階の壁っていうのは、単純に階級制度を表していると思いましたね。階級が高いほどより安全な壁内にいることが出来て、

一般市民は巨人に食べられるか軍に入って(一応〇〇団という名前がついていますが、自衛隊のような役割なのかなと思ったので敢えて軍という言い方をしています)戦わされるか、要は王の保身のために死んでくれと。まさに王政制度っぽい構図。

後はまるでパンとサーカスのような描写があったのも興味深かったですね。常に貧困状態にさせておいて、たまに餌を与えればありがたがられて支持率が上がるという…本来なら的外れ援助もしくはそれでは全然足りないのに…

まあこれは暴動が起こる可能性もあるんですが、進撃での王政は上手く市民を丸め込んでる印象。

というかそもそも巨人の襲来や調査兵団に市民の矛先を向けさせているので、このご時世にも通じるものがありますね。

極限状態に晒されるのは恐ろしいですね。思考まで侵食されていくので。

 

進撃はフィクションだとしてもちゃんと現実に通じる(特にこのご時世ではリアルすぎてぶっ刺さる)描写が丁寧で、メタファとしての表現が上手いですね。私が無駄に深読みし過ぎている可能性もありますが笑

 

それなりに話したいことはまとまってきつつあるのでファイナルシーズン前半心して観ます。